子どもに教えたい!

子どもに教えたい!日本の神社

特別な信仰心が無くても、初詣や七五三、季節のお祭りや観光などで神社へ行かれる方は多いと思います。そんな当たり前に身近にある神社…。いつから始まったのか?何が祀られているのか?子どもにわかりやすく教えたい日本の神社についてまとめました。

日本の神社

神社は どうやってできたの?

古代の日本では神様は自然の中に宿ると考えられており 人間の目には見えず、鎮座の地を持たず、山や大きな岩・木などを依代としてやってくるとされていました。その依代を神様がやってくる特別で神聖な場所として、四季折々に祭りを行なっていたのです。その神聖な場所を、他と区別するために注連縄を張ったり石で囲いを作ったりしてはいましたが、今の神社ような社殿はありませんでした。

日本に仏教が伝わり、仏像を祀るためにお寺が建てられると、それを真似て神様がやってくる神聖な場所に神社(社殿)を建て、神様を迎える依代を御神体として祀るようになりました。

神社には種類があるの?

神社には主に6種類の名があります。

神社の名前の最後につく「大社」「神宮」などの称号のことを『社号』と言い、格式の高い順に『神宮>宮>大神宮>大社>神社>社』

それぞれの社号が持つ意味や特徴をご紹介します。

神宮

神社に祀られている神様のことを『祭神(さいじん)』と呼びます。この祭神が皇室の祖先であったり、皇族と縁の深い神社につけられる社号です。

天照大神(あまてらすおおみかみ)が祀られる三重の『伊勢神宮』、明治天皇が祀られる東京の『明治神宮』などが有名です。

Ri-Ko mama

『神宮』とだけ言うと、伊勢神宮のことに…

『伊勢神宮』は通称で『神宮』が正式な名称!

一般的に神宮と同じく皇族と関係の深い神社です。こちらは親王(しんのう)と呼ばれる天皇家の男子を祭神としています。

また、歴史上の重要な人物を祀った神社にも『宮』という社号がついています。

徳川家康を祀った『東照宮』や菅原道真を祀った『天満宮』が有名です。

大神宮

伊勢神宮の遥拝殿である『東京大神宮』の特別な社号です。

Ri-Ko mama

遥拝殿とは。。

本来なら伊勢神宮へ参って拝むところですが…
遠過ぎる等の理由から 便法として、別の場所でも現地へ参ったのと同様の
効果を生む建物のこと

大社

元々、国譲りを行なった大国主命を祀る『出雲大社』のみに使われていましたが、現在では 全国の総本社(春日大社であれば、春日と名の付く神社の代表)規模の大きな神社につけられる社号です。

地域信仰の中核をなす大きな神社を指す社号です。

奈良の『春日大社』や長野の『諏訪大社』などが有名です。

神社

最も一般的な神社の社号です。

神社は特別な基準や条件はなく名乗ることができます。

『神社』の略称で、比較的小さな神社の社号です。
大きな神社から御祭神を勧請した神社に用いられます。

社は、神社の中で最も規模が小さいものを指します。
敷地がない神社も多く、祭壇を設けて神様を祀った場所や建物のことです。
このように、全国には様々な社名の神社が存在します。
神社にお参りした際には、社号に注目したり、その神社にまつわる歴史や神話などを
聞いてみるもの、楽しみ方のひとつではないでしょうか。

どんな神社があるの?

どんな神社に どういった神様が祀られているのかを簡単にご紹介します。

一宮

地域を代表する大きな神社のこと。地域の中で最も神威が高い神社です。
一の宮、二の宮、三の宮とは、国司が順拝する順です。

稲荷社

宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)一般的に「お稲荷さん」と呼ばれる神様をお祀りしている神社です。
稲荷神を祭神として祀る神社を稲荷神社と呼び、全国各地に存在します。
全国で神社数は稲荷神社が最多と言われているようです。
総本社は京都の『伏見稲荷大社』で、稲の信仰(穀物・農業・商売繁盛・殖産興業)の神として信仰されていて、商店内、企業のビルの屋上、工場の敷地内などにも祀られています。
稲荷は、イネナリ(稲成)という意味で、稲は一粒の米からたくさんの実がなることから、商売繁盛・産業隆盛の神様としても信仰されたと言われているようです。

八幡社

八幡神を祭神として祀る神社を八幡神社(八幡社、八幡宮)と呼び、全国各地に存在します。
大分県の宇佐の氏神から始まり(総本社は『宇佐神宮』)、平安京の守り神として『石清水八幡宮』が創建されました。
鎌倉時代に源頼朝が『鶴岡八幡宮』を創建し、武運、鎮守の神として全国に広まりました。祭神である八幡神は応神天皇を神格化したもので、農耕神あるいは海の神とされています。応神天皇・神功皇后をお祀りしています。『鶴岡八幡宮』や『岩清水八幡宮』が有名です。

神明社

神明社は、『伊勢神宮』を総本社とし、天照大神を主祭神として祀る神社のことです。
神明(しんめい)神社、皇大(こうたい)神社、天祖(てんそ)神社などともいい、通称として「お伊勢さん」と呼ばれます。
祭神の天照大神が皇室の祖神とされているため、農耕儀礼と密接に結びつき広く信仰を集めてきました。

天神社(天満宮)

天神・天満とは天満大自在天神の略称です。
天満宮は、平安時代の学者である菅原道真を祭神とする神社で、政治的不遇を被った道真の怒りを静めるために神格化し祀られるようになりました。
天神とも呼ばれています。

道真が優れた学者であったことから天神は「学問の神様」や「受験の神様」信仰されています。
『大宰府天満宮』や『北野天満宮』が有名です。

諏訪神社

諏訪神社は、長野県の諏訪湖の両岸にある諏訪大社より祭神の勧請を受けた神社です。
諏訪大明神ともいわれる建御名方神(たけみなかたのかみ)とその妃である八坂刀売神(やさかとめのみこと)が祀られています。
諏訪信仰は雨や風を司る竜神の信仰や、水や風に直接関係のある農業の守護神としての信仰が著名です。
また水の守護神ということから、海の守り神としても信仰されています。

熊野神社

熊野神社は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)より熊野権現の勧請を受けた神社で、同名または熊野社など類似の社名の神社が全国各地にあります。

春日神社

春日神社は春日大社から勧請を受けた神社で、全国各地にあります。
祭神は春日神で、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、武甕槌命(タケミカヅチオ)、経津主命(ふつぬしのかみ)、比売神(ひめのかみ)の四柱の神が本体となっていて、奈良・平城京に遷都された710年、藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神(武甕槌命)を春日の御蓋山に遷して祀り、春日神と称したことが始まりです。

八坂神社

八坂神社は、素戔嗚尊命(すさのおのみこと)を祭神とする全国各地にある神社の名称です。
総本社は京都の『八坂神社』で、通称「祇園さん」とも呼ばれます。
平安時代の始め頃に、都で流行した疫病による大災厄の発生を 政治的に失脚して処刑された人の怨みによる崇りであろうと当時の人々は考え、最初はその御霊を祀りました。
ところが怒りは治まらなかったため、より強い神仏が求められたことが「日本神話」でヤマタノオロチ(八岐大蛇=あらゆる災厄)を退治し、クシイナダヒメノミコトを救って、地上に幸いをもたらしたとされる素戔嗚尊命を祀った起源とされています。
これにより、災厄を鎮める神様として知られているようです。

白山神社

白山神社は、富士山、立山とともに三霊山と呼ばれる白山の神を祀る神社で、石川県白山市の『白山比咩神社』を総本社としています。
祭神は菊理媛神(くくりひめのかみ)(白山比咩神)・伊弉諾尊(イザナギ)・伊弉冉尊(イザナミ)の三柱としているものが多くあります。
白山神社は全国各地にありますが、特に岐阜県・石川県・新潟県・静岡県に多く分布しています。

住吉神社

住吉神社は住吉三神を祀る神社で、祭神の住吉三神は底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)の総称です。

海の神、航海の神とされています。

日吉(山王)神社

日吉神社・日枝神社あるいは山王神社などという社名の神社は山王信仰に基づいて『日吉大社』より勧請を受けた神社で、大山咋神(おおやまくいのかみ)と大物主神(または大国主神)を祭神とします。
「山王」とは、霊山を守護する神霊のことで、ここでは比叡山の地主神である大山咋神のことを指します。
また、平安京遷都により、当社が京の鬼門に当たることから、鬼門除け・災難除けの社として崇敬されるようになりました。

金毘羅神社

金毘羅神社(こんぴらじんじゃ)は、香川県琴平町の『金刀比羅宮』を総本社とし、祭神として大物主神を祀る神社で、全国各地に存在します。
金刀比羅宮は、元はその鎮座する象頭山の神を祀るものでした。
古くから象頭山は瀬戸内海の航行の目印とされてきたことから、象頭山の神は航海安全の神として信仰されるようになりました。
また、航海安全だけでなく、祈雨の神として農民からも信仰されてきました。

恵比寿神社

蛭子神社(えびすじんじゃ、ひるこじんじゃ)はヒルコ或いはえびす或いは事代主命(ことしろぬしのみこと)を祭神とする神社です。
「恵比寿神」とは元々、海の神で 海岸に流れ着いた見慣れないものを「えびす」と呼んで、それを海に神からの贈り物として祀る習慣から起こったものです。
ここから、豊漁、ひいては商売繁盛の神として現在に至ります。
祭神がイザナギとイザナミの間の子であるヒルコや大国主命の子である事代主命であるのは日本神話が成立する過程で「恵比寿神」と結び付けられるようになりました。

他にも、偉人を祭った神社(乃木神社など)や戦没者を祭った神社(靖国神社、護国神社など)のような形態の神社も数多くあります。

参考文献

キャラ絵で学ぶ!神道図鑑(2020) 株式会社すばる舎

みんなが知りたい!日本の神さまと神社(2024) 株式会社メイツユニバーサルコンテンツ

ABOUT ME
Ri-Ko mama
小学生 2歳差兄妹のママです☆  タロットカードや心霊動画鑑賞などオカルト好きという 少し変わった趣味の持ち主。。  家事に関しては お脱力系ですが、家族との毎日を感情全開・全力で楽しんでいる賑やかな母です。  自分の経験や知識が、誰かの武器になる‼ とママ応援BLOGをはじめました。  子育て中の自分が あの時に 〔知りたかった〕〔欲しかった〕〔必要だった〕情報を中心に、マニアックにならぬ程度に 大好きなオカルト情報まで… わかりやすく親しみやすい文章でお届けします。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA