タロットカード
タロットカードは、〔大アルカナ22枚〕〔小アルカナ56枚〕合わせて78枚で構成されています。
遊戯や占い(タロット占い)などに使用されるカードで、14世紀(中世末期)にイタリアで貴族の遊び道具や賭博用品として誕生し、印刷技術の発展とともに南フランスやドイツに広まりました。18世紀頃から神秘的な意味合いが加わり、占いとして普及しました。
カードを1枚ずつ丁寧に解説します。
今回は 22枚の〔大アルカナ〕 0 愚者(ぐしゃ)THE FOOL の解説です!
〔アルカナ〕とはラテン語で『隠されたもの=神秘』を意味します!
〔大アルカナ〕は、『人間の魂の成長』の物語が描かれています。それぞれのカードに描かれている物語や象徴、意味や解釈・キーワードをわかりやすくまとめました。。
〔大アルカナ〕の番号はタロットカードの種類によって異なる場合もありますが、今回は愛用者が多い『ライダーウェイト版』を例に解説していきます。
0 愚者 (ぐしゃ) THE FOOL

中世のヨーロッパ宮廷には、王侯貴族おかかえの道化師がいました。日常のルールに縛られることのない特別な存在であった彼らのイメージをルーツに持つカードです。
タロットゲームにおいては特別な切り札として扱われることもあり、その図柄からも一説にはトランプのジョーカーの原型ではないかと語られることもありましたが、現在ではその説は否定されています。
STORY
新天地を求めて歩き出そうとする若者。旅のスタートラインです。
歩む先には崖が描かれていますが、彼の表情はどこか無邪気で恐れを感じていません。
足元にいる白い犬は危険を知らせて止めようとしているのか、進め!進め!と煽り立てているのか…?
世間の常識から外れて自分の道を歩む彼を、周囲は「愚か者」と見ていたかもしれません。
ですが本人は全く気にせず、ルールやしがらみから解放され、自分の道を歩きはじめます。
彼は純粋で、まだ何者でもないからこそ何にでもなれる存在なのです。
0
『始まり』であると同時に『終わり』でもある
『無』『空』の数字『可能性』の象徴
描かれているシンボル


キーワード
はじまり
自由
無鉄砲
何も考えていない
ノリと直感
ピュア
悪気が無い
カードの意味・解釈
正位置
自由
希望
夢
出発
無邪気
純粋
楽観的
逆位置
気まぐれ
中途半端
無計画
無知
無謀
無責任
日本神話タロット
最後に私が愛用している『日本神話タロット』の物語をご紹介します。
イラストレーターのヤマモトナオキさんによって、ライダーウェイト版を元に日本神話の内容を当て込んで描かれたタロットカードです。
零 愚者〔 スサノオの高天原来訪 〕

母イザナミに会うため「黄泉の国」へ行く前に、姉であるアマテラスに挨拶をしようと高天原を訪れるスサノオ
道端で見つけ、綺麗だからと摘んだ『オダマキ』の花を片手に…
花に興味のないスサノオは、その花に『愚か者』『必ず手に入れる』という花言葉があることを知らなかったのです
アマテラスは「高天原」を奪いに来た と勘違いします
悠々と天浮橋を渡るスサノオに、このまま進むと矢を射られると 足元の白い犬が吠えて警告していますが当の本人は気がついていません
『日本神話タロット 極 フルデッキ 第五版』
ヤマモトナオキ https://yamamoto-naoki.stores.jp